『創作家にインタビューバトン』

ネット小説仲間の紙森けいさんから、『創作家にインタビューバトン』を頂きましたので、挑戦してみました。 ルール:回答の際、2〜13の質問を1つ削って、ご自分が気になる創作関係の質問を入れてください。(←がルールなのですが、全部気になったので削らずに答えました。ゴメンなさい!)
(2007年5月現在です)

1. 回してくれた人の作品(絵、文章など)の印象!
しっとりと流れるような文章に揺られていくうちに、気がつけば心動かされるシーンが頭の中出来上がっていた。それがいつまでも、いつまでも余韻として残ってしまう。
そんな作品を創られる方です。

2.創作をはじめたのはいつ頃ですか?きっかけらしいきっかけはありましたか?
オリジナル小説に限定すると、数年前、病気になった事。あ、今はメチャメチャ元気ですよ!
でも当時は深刻で、二度とコートに立つ事はないと思っていましたし、それなりに覚悟はしましたね。前にも危ないことがあったので。
色々な事を諦めなくちゃいけなくて、散々怒ったり、泣いたり、八つ当たりした結果、最終的に自分の中で強く残った想いというのが ―― 今まで多くの人達から教えてもらった事、学ばせてもらった事を、何かの形で残したい。自分が守りきれなかった大切な人達へ。そして将来自分が出会ったかもしれない人達へも。
そんな想いから生まれたのが『輝』なんです。
「誰かの為に」と言うと善人に聞こえてしまいますが、決してそういう事じゃなくて。
何と申しましょうか、自分の存在がもうすぐ消えるかもしれないと思った時。私が人生の先輩達から授かったもので、使えるものがあったら使ってくれって。単純に、そう思ったんですね。私はちゃんと使いこなせなかったから、お詫びの気持ちもあったのかも。
『輝』に出てくる気合球の台詞は、ほとんど彼等から教わった事です。
あらら、急にシリアスな展開になってしまって、ゴメンなさい。
繰り返し申しますが、現在はすこぶる元気で人並みに社会生活を送っています。こんな秘話、誰も信じないぐらいに。
連載を始めたおかげで多くのクリエーターさんと出会えて、読者の方々ともお話しする機会が増えて、今では逆に皆さんから元気とパワーをいただいちゃっています。
この場をお借りして、ありがとうございます!

3.一番古い(若しくは思い出深い)創作作品について語って下さい。
創作と呼んでいいのか分かりませんが、昔から童話のパロディを書くのが好きで、学校の先生や職場の上司の口癖を物語に取り入れたりして遊んでいました。
例えば、「コピー焼いて」が口癖の上司の場合。(←年配の方って、「コピー焼く」って言いませんか?)
白雪姫に対して小人が「森でコピー焼いちゃ駄目だよ。火事になるからね」と言わせたり。他愛もない話ばかりなんですけどね。
友達が「ププッ!」と笑ってくれるのが快感で、『輝』もその延長線上にあるような気がします。

4.どんなときにネタが浮かびますか?
トレーニング中、単純作業中、お風呂の中……たぶん、頭は空っぽの状態で血の巡りが適度に良い状態のときに浮かぶのではないかと。

5.どんなジャンルが得意ですか?
得意と言うより「現代物」しか書けないッス。(泣)

6.キャラクターに振り回されることはありますか?
悩む事はあります。特に「キレ者」という設定のキャラは、作者の頭の方が追いつかなくて……(汗)
ルックスが良いとか、スポーツ万能は何とかなっても、頭脳明晰のキャラはむやみに登場させていはいけないと学びました。

7.今あたためている作品(プロット)はいくつありますか?
十作品ぐらい。スポーツ物、恋愛物、職業物などで、『輝』連載終了後に順次アップする予定です。
何しろ『輝』の連載を始めてから、二年になりますからね。
あ、最初は『輝』って、ブログから出発したんですよ。(←知っている人、いるかなぁ?)第一部の五話か六話ぐらいまででブログだったので、毎回「今週のお話」で掲載させていただいている写真も当時はなくて。
この二年間、溜まりに溜まったプロットがあるのですよ。長編ばかり……
でもアップしてしまうと、そっちに全力投球しそうなので、今のところ封印しています。まずは『輝』を完結させる事を目標に。
「で、結局 『輝』 はいつになったら終わるのさ!?」と怒らないで〜! 高等部編、完結編を合わせて、あと二年はかかるかと……長くてスミマセン!

8.書(描)いている作品の中にこだわりってありますか?
こだわりと呼べるほど大げさなものではありませんが、読み終えた後に「世の中そんなに捨てたものじゃない」と思ってもらえると嬉しい。
それと、連載はなるべく一話ごとに話の区切りをつけるようにしています。なるべくね……(苦笑)

9.思いついたネタをどうやって書き留めますか?
B5サイズのノートをいつでも携帯。そこに書き留めてから、家のパソコンへ内容別に保管しています。

10.書いている最中、音楽を聴きますか?
執筆中は聞きませんが、構想を練っている時とか、ストーリー展開に詰まった時などは、積極的に聞くようにしています。

11.書くのやめたい、と思ったことはないですか?
今のところないです。

12.書(描)けなくなったことはありますか?またそれはどんな感じですか?
経験が浅いだけだと思いますが、幸せな事に、まだないです。

13. 創作(絵・小説・世界など)する時に資料を探して集めて参考にしますか?
基本的に自分の体験を基にしているので(書ける事しか書かないとも言う)、他の物書きさん達と比べれば調べる方ではないと思いますが、『輝』に関しては人種差別や、性同一障害などの問題を取り上げているので、珍しく本を読みました。
あと、『輝』に登場する主人公の父、真嶋龍之介の専門であるスポーツ科学に関する本も。 や、聴診器のカタログとかじゃなくて、ちゃんとした書籍ですって!

14.ラストを当初の予定とはまったく変えてしまったこと、ありますか?
ありません。プロセス好きなので、過程にアレコレ手を加える事はあっても、ラストに関してはないですね。

15.大好きな創作家さん10人にバトンタッチ!(絵・文章の印象付きで)
いつも通りアンカーちゅうことで、察してください……(泣)



バトンを終えてみて ――裏話ついでに――
プロフィールもないし、日記もないし、作品に「あとがき」もないし(あ、掲示板もないですね!)、まったく得体の知れない無愛想な作者ですのに、サイトにお越しくださり、中には声をかけてくださる方もいて、本当にありがとうございます。皆さんが送ってくださるメールには色々な事が書いてあって、そのどれもが心からの「頑張って」で、いつもすごく励まされております。同じ言葉で申し訳ありませんが、本当にありがとうございます!
自分の事を語るのが苦手なんです、私。バトンとか、インタビューのような受身の形式なら、赤くなりながらも何とか書けるって程に。
なので、今後も小説中心の素っ気無いサイトになるかと思いますが、作品にありったけの想いを込めて更新し続けますので、引き続きお付き合いくだされば ―― 気が向いた時、暇な時、学校や職場で嫌な事があった時、ふと思い出した時に来ていただければ、嬉しく思います。
今回、こんな風に自分の話ができたこと。サイトの話も含めて。この素敵な機会を与えてくださった紙森けいさん、ありがとうございました。
皆さんとの出会いに、そして創作を続けられる幸運に感謝を込めて。

宮城あおば